お仕事選びのフレームワーク 給料

給料は高い方がいい、というのはその通りと思うのですが、では「どのくらい高ければいいか」といわれると答えられる人は少ないのではないでしょうか。

1.そもそも自分はどのくらいのお金が必要なんだろうか。

学生時代に将来の収入・支出を真剣に考えたことがある人って少ないんじゃないでしょうか。私は仕事柄たくさんの学生さんに会いますが、そのあたりに考えを巡らせている方にお会いしたことはありません。

できるだけ早く収入が1,000万円超える職業に就きたいんです!といっている学生さんに、なんでその収入がほしいの?と聞くと、やぱりなんとなく、とか多ければ多い方がいい、という人しかいないです。

ある程度の額があれば、その金額に合わせて自然と各自の生活スタイルが収斂していくので、別に気にすることはないのですが、気が向いたら以下の分析をやってみるのはいかがでしょうか。


2.実際に計算してみましょう。


ざっくり以下分類で計算してみましょう。
■家賃
 自分は何歳でどこに住みたい? 
 東京、地方、国内、海外?
 都会のど真ん中に住みたい?それともちょっと郊外の住宅地に住みたい?
 
 上記のイメージを持って、その地域の家賃を検索してみましょう。
 あとは、持家は絶対にほしいと思っているかどうかなんかも相当シナリオに影響を与えます。
 
■食費
 朝ごはんは食べる派?それは外食?家?
 お昼は外食?お弁当?
 夜は家で食べたい?(自分で作る?orパートナーに作ってもらう?)
 飲み会や合コンはどんなグレードのお店でどのくらいの頻度でやりたい?
 外食はどのグレードでやりたい?(超高級フレンチ?orそのあたりの安ウマなお店?)

■光熱費・通信費
 特に通信費(携帯、ネット、他)は何をどのくらい使いたい?

■美容・化粧品
 美容院、エステ、ネイル、まつげエクステ、化粧品なんかはどのくらい使いたい?

■趣味
 どんな趣味をもっている?
 どんな趣味を初めてみたい?
 どのくらい趣味に時間をかけたい?(あるいはかけられる?)

■車
 車はそもそも欲しい?
 どのグレードがほしい?(高級外車〜中古軽)
 レンタルで十分?

■子供
 何人ほしい?
 どのくらいのグレードの教育を受けさせたい?
(高級インター→海外著名大学? 国公立のみ?)

■税金
 結構ここは大きいです。かなり注目して欲しい。
 収入が大きければ、その割合が上がっていくことは社会の授業か何かで知っているとおもうけれど、それを自分のこととして計算した人は学生さんにはあんまりいないんじゃないかな。

 このせいで、額面で1000万円もらっていても、手元に残るお金はそんなになかったりします。
 例えば、額面850万円の人の場合は税率23%ですので、手元に約650万円残る計算です。
 しかし、額面1000万円の人の場合は、税率33%ですので、手元に約670万円しか残りません。
 (細かな税金控除等は計算のため考慮していません。)
 http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/2260.htm

 実際、年収が600万円時と1000万円時で生活水準がぐっと上がったような実感はないですねー。
 仕事内容と、収入の関係で悩んだときはこのことも思い出してください。

3.上記で考えた生活を実現するのに必要な職種を考えましょう。

開業医、起業は考えません。

30前後で一千万いく職種
 外資大手金融・コンサル
 本邦大手金融・商社・マスコミ・不動産
 大手パイロット
 大手弁護士事務所所属弁護士
 大手医者
 
30前後で700万くらいの職種
 大手メーカー、ゼネコン
 本邦コンサル
 公務員(上級)
 中規模事務所所属弁護士
 中手マスコミ
 中手医者

その他は四季報等でご確認ください。
上記の職業についている人を伴侶にする!という戦略もないわけじゃないですが、私の周りにいる人間を見ると、同じような環境にいる人同士が結婚する例(例:総合職同士の結婚)が増えているので、将来的にはあまり有望でない戦略かな、と感じています。
アメリカとか中国とかではもっとその傾向は強いんじゃないかな。


4.自分が入れそうな企業の収入に沿って自分の希望する生活を調整する。

 3.ででた職業が自分には難しいかな、と感じたら、2.で検討した項目の水準を見直します。
 但し、家賃補助なんかで福利厚生等で実は必要経費が圧縮されたりするので、
 そのあたりはOB訪問等で質問しましょう。(あまり歓迎されない質問ですが、、、、)