塾・学校の存在意義について①

ぼやーっと昔から思っていることを書いていきます。

本の学校で習うことの大半は書物から学べることなのに、何故皆さん学校やら塾やらに通うのでしょうか。

1.例えば大学受験で考えてみましょう

独力で学べること
 英語 単語,文法,読解(和訳),リスニング、スピーキング・ライティングの型
 国語 漢字,読解(作者の気持ちは、、的な質問)
 数学 公式理解、問題演習(受験範囲は全部)
 社会 事実及び解釈の暗記(受験範囲は全部)
 理科 事実の暗記及び演習(受験範囲は全部)

独力で学べないこと

 英語 ライティング(非定型な内容)の評価(ほぼ不要且つオンライン添削で対応可)
    スピーキング(非定型な内容)の評価(ほぼ不要且つオンライン教室で対応可)
 国語 小論文(非定型な内容)の評価(小論文受験のみ)
 数学 なし。
 社会 なし。
 理科 なし。(強いて言えば実験か?)

まぁ、これだけ見るとほぼ無いですね。

理論上は学校行かずとも、小論文とかを課されない大学であれば中学から引きこもっていても大学に合格することは可能そうです。
実際、私もひきこもりとまではいきませんが、あまり中高の授業に真面目に出席してなかったので、問題ないかと思います。
また、私立大学を受験したいと考えている学生さんにとっては邪魔になる教科を勉強しなくちゃいけなかったりしますし、自分が得意な分野に関しては授業が無駄になったり(知っている内容を何故また聞くのか)するので学校に通うのは、大学受験の観点でいうと、ほとんど無駄なんでしょうね。
今の典型的な学校授業は、生徒側の多様なニーズに(上のレベルでも下のレベルでも)ほとんど合っていないのだと思います。

強いて言うなら、ペースメーカー替わりになるくらいでしょうか。それでも、センター試験の結構前までに余裕をもって授業を終わらせてくれるのは、私立の学校だけなので、普通の学校に通っている人は、ペースメーカーとしての役割も少々心許ないです。

2.TOEFL、GMATの場合はどうだろう

TOEFL

独力で学べること
 単語:市販の単語集で対応可能
 リーディング:市販の問題集(韓国問題集とか)、ネット記事で対応可能
 リスニング:市販の問題集(韓国問題集とか)、Podcast
       TED(http://www.ted.com/)とかで対応可能

独力で学べないこと
 スピーキング:発音の確認はNative等がいないと難しい。
        個々人での回答内容がさまざまなので、答え合わせができない。
 ライティング:文法チェックはGinger(http://www.getginger.jp/)で可能。
        しかし、内容の整合性や文体の美しさみたいな部分は誰かに見てもらう必要あり。

両方とも解答例を見れば概ね合ってる合ってないというのはわかるけど、じゃぁ実際この答案でTOEFLで何点ぐらいとれるの?といことはなかなか個人では判定することができません。それがわかっているなら特にライティングなんかでは苦労しないし。

GMAT
独力で学べること
 MATH:可能(優秀な参考書あり)
 SC:可能(優秀な参考書あり)
 CR:可能(優秀な参考書あり)
 RC:可能(優秀な参考書あり)
 IR:可能(優秀な参考書あり)
独力で学べないこと
 AWA:お題を批判するロジック作りについては参考書から学べますが、実際の作文の評価は難しいです。

TOEFL/GMATにおいては、スピーキングとライティングについては塾に通う価値がある目が出てきましたね。択一問題のように正解が一つに決まらない問題に関しては塾が有効に働きそうです。

しかし、その他の項目については依然として塾は必須ではありません。巷にはGMAT対策の塾がいくつかありますが、どれも暴利をむさぼっているとしか考えようがない値段です。参考書を購入すればどれも数千円(米国アマゾンから輸入してもそのくらい)で収まるものに、数十万円も請求しています。なんというか、頭のいい(はず)のMBA受験生がたくさん通過している割には、変な裁定機会が残ってしまっているように思います。

さて、ちょっとネガティブなことを書き連ねてしまいましたが、少し変わった感じの学校もあります。
アフィアンスというTOEFL/GMATの塾(http://www.affiance.jp/)では、2ヶ月コースが終了した後も復習会をチーム単位で強制的に行ってもらったりするそうです。

確かに、大半は独学で可能とはいうものの、未体験の分野を学習したり、しかもかなりタイトな時間制限の中で成果を上げなければいけない状況では、本当に独学で大丈夫なのか?といった不安もあるでしょう。他にも、単純にモチベーションの維持を孤独な状態で行うのは難しいという人もいると思います。

もしかしたらこのあたりにヒントがありそうです。

その②に続く。 http://h-hahn.hatenablog.com/entry/20130530/1369877897